瀬戸内に舞う「天女の羽衣」三千本桜 愛媛・積善山(動画)

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瀬戸内に舞う「天女の羽衣」三千本桜 愛媛・積善山
産経ニュース

瀬戸内海に浮かぶ小さな島、岩城島(愛媛県上島町)。その中央にそびえる積善山(せきぜんさん)を紹介しています。美しい稜線から地元の人々に「岩城富士」とも呼ばれているそうです。

春には約10種類、三、四千本もの桜が約4キロにわたって咲き、「積善山三千本桜」と呼ばれ、岩城島を含む芸予諸島有数の桜の名所となっているといいます。

桜はすべて植樹されたもの。先の大戦中、根から採れる油を軍用機の代替燃料にしようと、山を覆っていた松が伐採されてしまい、株ごと掘り起こしたため、山肌があらわになり土砂崩れや川の氾濫が頻発。改善策として桜が植えられたのが始まりといいます。

今では人生の節目で積善山に桜の苗を植樹するのが島民の慣習となったといい、保育園や小中学校の卒業記念、成人式、厄払いや還暦などに、同期で集まって植樹をしているそうです。

三千本桜は、天女の羽衣にもなぞらえられるといいます。春を迎えた山にたなびく薄紅色の羽衣は、住民の思い出とふるさとに寄せる心で織り上げられています。
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