90年の時が紡ぐ景観美 昭和から令和へ時代を刻む「丸沼ダム」は今も現役 群馬・片品村 産経新聞
尾瀬の玄関口の一つ、群馬県片品村にある丸沼ダム。
昭和6年に竣工(しゅんこう)された現役のダムです。当時の上毛電力による、丸沼貯水工事の一環として、大尻沼と丸沼の間に建設されたといいます。
水をせき止める鉄筋コンクリート製の「遮水壁」と、水圧を支えるための「控え壁」からなる構造は「バットレス式」と呼ばれているそうです。
同型のダムは国内に計8基が作られ、現存するものは6基、その中でも丸沼ダムは高さが32・1メートルと最大の規模を誇るといいます。平成15年には発電用ダムとしては初めて、国の重要文化財に登録されたそうです。
近年では、その珍しい構造や希少性が注目され、県外からも観光客が訪れているといいます。
昭和、平成、令和-3つの時代を生き続けるダム。多くの人たちの支えによって今日も活躍しています。