絶滅危惧種のライチョウ、岩陰にひょっこり 動物園育ちが越冬に成功
朝日新聞
環境省は26日、中央アルプス(長野県)で2024年秋に野生復帰させたライチョウ7羽のうち、1羽が越冬に成功したと発表したそうです。
ライチョウは国の特別天然記念物で絶滅危惧種。
動物園で数代にわたり人工飼育した一族のヒナを初めて野生復帰させたもので、絶滅リスクの低減に向けた技術確立が期待されています。
越冬が確認されたのは「那須どうぶつ王国」(栃木県)で飼育されたメス1羽。23日、将棊頭(しょうぎがしら)山周辺で盛んに高山植物を食べ、上空を飛ぶ鳥に警戒して岩陰に身を隠す姿が確認されたそうです。
別のオス1羽と行動をともにしており、このオスも22年に那須どうぶつ王国から野生復帰させた個体といいます。今後の繁殖が期待されるが、なわばりの形成や交尾といった繁殖活動は始まったばかりで、2羽がつがいになるかはまだ分からないといいます。
4~6月ごろ本格的にライチョウの生息数を調査し、ほかの6羽が生存しているかも確認していくそうです。