70年大阪万博 「奇跡の森」育んだ調和
産経新聞
チョウやトンボが舞い、夜にはタヌキが闊歩(かっぽ)する――。
1970(昭和45)年の大阪万博の跡地はいま、鬱蒼(うっそう)とした森になっているそうです。
閉幕から55年。跡地利用に「緑に包まれた文化公園」が採択され、万博記念公園(大阪府吹田市)ができました。各国パビリオン撤去後の約100ヘクタールには、性格の異なる多様な森があるといいます。
設計を任されたのは当時33歳の造園家、吉村元男さん(87)。
水路や高低差のある地形を造り、「通常なら100年はかかる」(吉村さん)ところ、30年ほどで人工の森を造り上げたといいます。それはいつのころからか、「奇跡の森」と呼ばれるようになり、多くの木々が葉を茂らせています。