ハサミを高速で震わせ「ブロロロ」 スナガニの一種が音出す様子確認
朝日新聞
ハサミを高速で震わせて音を出すカニを、京都大や北九州市立自然史・歴史博物館などの研究グループが見つけたそうです。ただし、音が発生する詳しい仕組みなどは謎に包まれているといいます。
音を出すことがわかったのは、世界中の温帯~熱帯の砂浜に生息するスナガニ類の一種であるナンヨウスナガニ。この仲間には、ハサミを直接地面にたたきつけたり、ハサミの内側にある小さな凸凹部分を脚の一部にこすり合わせたりして音を出すものがいるそうです。メスを誘う求愛や、巣穴に侵入する敵への威嚇のためだと考えられています。
ただ、ナンヨウスナガニは、ハサミの内側の凸凹部分がなく、これまで音を出す発音行動は報告されていなかったそうです。
京都大フィールド科学教育研究センターの後藤龍太郎助教らの研究チームは、2020年と23年に和歌山県すさみ町と白浜町で採取したオス4匹を水槽で飼育し、観察。そのうち3匹から発音行動がみられたといいます。