NHK超・進化論 (1)「植物からのメッセージ ~地球を彩る驚異の世界~」

- 映画・テレビ鑑賞
番組HPより)
最先端の科学が明らかにする“新しい進化の物語”を、圧巻の映像美と珠玉のストーリーで描く大型シリーズ。第1集は、陸の王者・植物。「大人しくて鈍感な生き物」のイメージを根底から覆す。

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新しい進化の物語に迫るシリーズの第1集、植物の回です。

植物は「何も感じていない鈍感な生き物」という一般的なイメージがありますが、実はそうではなく、植物が動物と変わらないぐらい鋭敏かつ感度よく様々なことを感じていることが明らかになってきたということです。虫が葉をかじる音や、虫の唾液に含まれる化学成分で、敵を認識し、相手に応じて、攻撃に使う毒物質の種類や量を変えていることが分かってきたそうで、驚きでした。

さらに、敵が近くにいることを周りの木々に知らせるなど、さまざまな種類のメッセージを発して、まるで会話をするようにコミュニケーションをとっているということです。

また、世界中の植物の80%が、菌とつながって共に暮らしていて、
地中で根と菌糸がつながり、互いに養分をやり取りする共生関係を築いているそうです。さらに、菌糸と菌糸はつながりあうことで、森中の木々をつないでいることが分かり、地下には木と木をつなぐ菌糸の巨大なネットワークが存在していることが明らかになってきたそうです。

例えば、常緑樹と落葉樹の間でも双方向に養分をやり取りしていることが分かり、夏に光合成を活発におこなう落葉樹は、近くの常緑樹へ養分を分け与え、秋になると今度は常緑樹が、葉を失った落葉樹へ養分を送るそうで、まるでお互いの厳しい季節を支え合うかのように分かち合っているということです。

生存競争でより有利なものが子孫を残すという「ダーウィンの進化論」により、これまで植物は隣の植物と競い合って、光や栄養分の取り合いをして競争していると考えられてきましたが、競争だけでない新たな地球のルールが分かってきたということで、植物の奥深さを感じました。
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