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番組HPより)
歴史探偵がべらぼうとコラボ!田沼意次と松平定信を調査。定信の少年時代を演じる寺田心さん、長谷川平蔵宣以役の中村隼人さんが特別探偵に!べらぼうがおもしろくなる。
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老中の田沼意次と、ライバルである松平定信を調査した回です。
田沼意次は、老中でありながら、将軍のそばに仕える側用人を兼ね、政治能力に優れ、将軍から信頼されていたそうです。
意次は、通貨の統一や蝦夷地の探検などのほか、庶民重視の制作を押し進め、江戸の文化が花開く礎を築いたということです。
しかし、天明の大飢きんで、江戸が深刻な食糧難に見舞われ、意次が米の売買の自由化をすると、コメ取引に参加した商人たちが米を買い占めて米価はさらに上がることに。こうした失策で人々から恨みを買い 後ろ盾だった将軍・家治が亡くなり、老中を辞任したということです。
意次というと賄賂のイメージがあるそうですが、幕府の有力者に贈物が集まるのは当然で、意次だけが受け取ったというのは誤解があるということです。実は、この意次の賄賂話を広めたのは、敵対する松平定信の一派で、その者が書いた書物が悪評の原因だということでした。
意次が失脚の後、老中になった松平定信は、寛政の改革をすすめ、倹約令や出版統制をおこなったということです。
厳しい出版統制をおこない、江戸の版元を取り締まり、見せしめとして蔦屋重三郎は資産の半分を没収されたそうですが、そこには健全な出版業界づくりをしようとした定信なりの考えがあったということです。
真面目で質素倹約。そんな厳しいイメージのある定信ですが、本や物語が好きな一面があったそうです。特に恋愛物語が好きで、源氏物語を生涯で7回も書き写すほどだったそうで、定信の人間味を感じるところでした。
最後にゲストや専門家らが、「意次と定信、やり方は違っても、目指しているところはよく似ている」と言われていたように、江戸の社会や文化の発展を願ってより良くしようと努めた2人の老中でした。