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番組HPより)
今回は超個性的な「花」が主人公。北海道で120年に一度とも言われる大開花を迎えたクマイザサ。身近なササだが実は超・長周期で花が咲くユニークな植物だ。理由に迫るためササ原の地下を大調査!巧みな生存戦略が見えてきた。沖縄・西表島では海に白い花畑が出現!正体は雄花が海面を“走って”移動し雌花へたどり着くという海草のウミショウブ。奇想天外な繁殖方法と、ウミショウブを追い詰めている意外な危機が明らかに。
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個性的な花を咲かす2つの植物の不思議に迫った回です。
1つ目の「ササ」は、120年に一度ともされる長周期で花を咲かし、いっせいに開花し、いっせいに枯れるということです。
その花は、花びらのない奇妙な形でしたが、これは、虫に花粉を運ばせるのではなく、風に花粉を運ばせるためで、風に運ばせるのに適した形をしているということです。
なぜ120年なのか?
ササは、1本の地下茎から何本もの地上部を出して、勢力を拡大していていくそうです。
専門家の説では、地下茎で増える戦略は、花を咲かせ子孫を残すより有利で、あえて花を咲かせないように進化してきたのではないかということです。
しかし同じ個体だけでは何か気候の変化などがあったとき、絶滅してしまう恐れがあるため、長周期でいっせいに花を咲かせ、他の個体の花粉と出会うことで、多様な子孫を残していると考えられるということでした。
2つ目の沖縄・西表島の「ウミショウブ」は、海藻ではなく「海草」という種類で、花を咲かせる性質を持ったまま海で暮らすようになったと考えられる植物だそうです。
夏の大潮の日に、わずか3時間ほどだけ、海に白い花畑をつくるそうです。この白い花は大きさ2ミリほどの雄花で、無数の白い雄花が海面を走るように移動して雌花にたどり着くことで子孫を残すというユニークな生存戦略の植物でした。
近年、数が増えたアオウミガメに食べられて、ウミショウブの森がどんどん姿を消していっているそうです。専門家らによって、柵を設置して、ウミショウブを守る取り組みが始められていて、白い花畑の光景がいつまでも続いていくことが期待されました。