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番組HPより)
北アルプス・後立山連峰の爺ヶ岳(じいがたけ)。富山県と長野県にまたがってそびえる標高2670メートルの山だ。この山は稜線をはさんで西側と東側では景観が異なる。西側の斜面にはハイマツ林が広がり、その間に岩や砂が露わになった砂れき地が点在する。一方、東側には急峻な斜面が見られ、夏まで雪渓が残る。7月、西側のハイマツ林ではカヤクグリが子育ての真っ最中。東側斜面では高山植物が色とりどりの花を咲かせる。
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夏、後立山連峰の「爺ヶ岳(じいがたけ)」に躍動する生きものたちを見つめた回です。
爺ケ岳は、3つにピークを持ち、稜線の西側と東側で景観が異なるそうです。
西側の斜面は、冬、日本海からの強い季節風が吹きつけるため、高い木がほとんど生えず、ハイマツ林や、岩や砂がむき出しの砂れき地が広がっていました。そこでは、イワヒバリやカヤクグリの親子が見られ、大切な子育ての場になっていました。
風下となる東側の斜面では、大量の雪が吹き溜まるため、夏になっても雪渓が残っていましたが、雪が解けた場所ではイワカガミやチングルマなど高山植物の群落が広がり、蜜を求めて飛び回るオオマルハナバチが見られました。
また、稜線の上には雨や雪解け水が溜まってできた小さな池が点在し、
池の中ではクロサンショウウオが繁殖する様子が見られ、短い夏、生きものたちの命をつなぐ姿がありました。